腰痛
腰痛とは、病名ではなく身体に表れる症状を指したことばです。
腰痛の原因
- 骨や筋肉の原因
身体を支える背骨に直接損傷を負ったり、周囲の筋肉や靭帯、連なる関節に異常が見られることで腰痛を生じます。
・骨による痛み:骨粗鬆症で背骨がもろくなり、転倒や時にはくしゃみなどで「圧迫骨折」をすることがあります。また、お尻の近くにある仙骨は、つけ根にゆがみや炎症が起こることで腰痛を引き起こします。仙骨の痛みは妊娠中に分泌されるホルモンにより靭帯が緩くなって起こる場合があり、出産後の女性に多く見られるので注意しましょう。
・筋肉痛:「筋肉痛」は筋肉の使いすぎや、長い時間同じ姿勢でいるために筋肉が凝り固まり疲労物質がたまった状態です。重い荷物を運ぶことが多い職業の方や、長時間イスに座って仕事をするデスクワーカーに多く見られます。
・脊柱管狭窄症:神経近くを通る靭帯は加齢とともに分厚く、時には石灰化します。そのため、神経が通る脊柱管が相対的に狭くなり、神経を圧迫することで足のしびれや腰痛が現れます。
・椎間板ヘルニア:背骨の間にある椎間板が一部飛び出し、神経に触れることで足の痛みやしびれの症状が現れる疾患です。
- 内臓が関わる原因
腎結石・尿路結石・子宮内膜症など腰に直接疾患がない場合に現れる腰痛です。
- 血管が関わる原因
内臓同様、腰ではなく血管に問題がある場合に腰痛が生じます。解離性大動脈りゅう、大動脈解離等があります。
- ストレスが関わる原因
ストレスや不安などが長期間続くことで現れる腰痛です。
・うつ病:腰から痛みの信号が脳に伝わると、ドーパミンというホルモンが分泌されます。分泌されたドーパミンが起点となり、痛みを和らげるように脳が指令を出します。うつ病になるとドーパミンが分泌されにくくなり、わずかな痛みでも強く感じてしまい腰痛が生じてしまうことがあります。