ホームリハビリ通信その他フレイルとは?  健康寿命を延ばすために大切なこと

フレイルとは?  健康寿命を延ばすために大切なこと

近年、「フレイル(虚弱)」という言葉が注目を集めています。
特に高齢者にとって、フレイルの予防と対策は健康寿命を延ばすうえで非常に重要です。
この記事では、自費リハビリ施設の理学療法士の視点から、フレイルの基礎知識と予防方法を分かりやすく解説します。


フレイルとは?

フレイル(frailty)とは、年齢とともに筋力や体力、認知機能などが衰え、「健康」と「要介護」の間の状態を指します。

▼フレイルの特徴:

  • 筋力の低下(サルコペニア)

  • 疲れやすくなる

  • 活動量が減る

  • 食欲低下や体重減少

  • 軽度の認知機能の低下

  • 社会的なつながりの減少(社会的フレイル)

このような状態が進行すると、転倒や骨折、認知症、要介護状態につながる可能性が高まります。


フレイルの進行は「可逆的」です!

フレイルの大きな特徴は、早期発見・早期介入により回復が見込めるという点です。
つまり、今の生活を少し見直すだけで、健康な状態に戻れる可能性があるのです。


フレイルのチェック方法

以下の5項目のうち、3つ以上が当てはまると「フレイル」と判定されることがあります(J-CHS基準)。

  1. 体重減少(半年で2〜3kg以上の減少)

  2. 疲れやすさ(何をするにも疲れる)

  3. 歩行速度の低下

  4. 握力の低下

  5. 身体活動量の減少

「最近ちょっと疲れやすくなった」「外出の機会が減った」と感じている方は、フレイルの入り口かもしれません。


フレイル予防に大切な3つの柱

1. 栄養(たんぱく質をしっかり摂ろう)

筋肉の材料となるたんぱく質(肉、魚、大豆製品など)を意識して取りましょう。

2. 身体活動・運動(毎日動く習慣を)

ウォーキングやスクワットなど、筋力維持・向上を目的とした運動が効果的です。
理学療法士によるリハビリや個別運動指導も有効です。

3. 社会参加(人とのつながりを大切に)

趣味活動、地域のサロン、デイサービスなどを利用して、人と交流する機会を持ちましょう。


仙台あったかリハビリセンターでは、フレイル予防・改善に向けて以下のようなサポートを行っています:

  • 理学療法士による個別評価と運動プログラムの提案

  • 食事や生活習慣のアドバイス

  • 転倒予防トレーニング

  • 日常生活の動作改善

  • 社会参加への支援(通所の動機づけなど)

「少し体力が落ちたかも」「このまま年をとるのが不安」という方は、お気軽にご相談ください。
一人ひとりに合わせたサポートで、自分らしく元気に過ごせる毎日を一緒につくっていきましょう。


フレイルは、年齢に伴って誰でも起こりうる状態ですが、早めの対策で予防・改善が可能です。
ご自身やご家族の健康を守るためにも、日常の小さな変化に気づき、適切なサポートを受けましょう。